金型リードタイムはT0まで最短2週間
試作金型ならT0(金型組立後の試作TRY)まで2~3週間、量産金型でも4~5週間でT0まで持っていきます。
そのスピード製作を可能としているのが、日本、ベトナム、タイ、中国に広がるPRONICSネットワークです。グループ拠点や、アライアンス契約した関連会社など6拠点で、金型サイズや部品数、輸送コスト、難易度、加工時間などを勘案して金型部品の製造を分担することでT0までのリードタイム短縮を実現しています。
金型製作のみならず、成形量産サービス、測定受託サービスをご提供しているPRONICSグループは、量産性の高い金型をテーマにものづくりを行い、試作サンプルと共にお渡しする全寸法測定データは確かな測定技術で作成されています。PRONICS HANOIにもそのノウハウ、技術は移植されていますので、安心してご利用いただけます。
グループ内でのノウハウ共有
日本で製造をスタートしたPRONICSですが、その高い技術、ノウハウはベトナムでも共有されています。日本人の金型技術者、成形技術者、測定技術者が定期的に技術指導へ行くなどの技術交流は頻繁に実施され、拠点間の技術サポート体制も充実しています。我々のような中小企業の場合、1つの拠点に対して数十人の日本人技術者がそれぞれの専門分野をもって技術移譲に赴任、出張することは不可能です。しかし、ご安心ください!!小さい組織だからこそ、顔の見える組織だからこその利点を活かし、密なコミュニケーションとフットワークの軽さで最適人材が必要な拠点へ技術指導、サポートに飛び回っています。
当社がベトナムへ進出した20年前は加工、製造の経験者を採用しても、新規採用して教育しても、その技術レベルは惨憺たるもので、頭を抱えることも多くありました。しかし当時とは異なり、20年間地道に教育訓練を続けてきたベトナム人技術者の加工技術は飛躍的に向上して、日本人に引けを取らないまでに成長しています。また、24時間生産と加工キャパシティの大きさがそのまま反映される製造スピードはPRONICS(日本)を上回っています。確かに、金型部品を仕上げ、組み上げていくコア技術の部分については、やはり日本品質の凄さが今なお光っているのも事実ですが、ベトナムのスピード感を活かしつつ、PRONICS(日本)はそのコア技術を中心に、効果的な各拠点へのサポートを行っているため、ベトナムでも安心して金型、成形品の調達を行っていただけます。
ワンストップを実現するリバースエンジニアリング技術
金型製造のための金型構想や部品設計など設計技術だけではなく、PRONICSグループではリバースエンジニアリング技術を保有しています。古い金型などはCADがないことも多く、成形品や金型自体をスキャニングし、その点群データをモデル化(CAD化)することでしか増面金型・更新金型の起工ができません。スキャニングやモデリングの技術は単にスキャナーやソフトウェアがあれば事足りるわけではなく、スキャナーで取り切れない形状を測る測定力、サーフェスの歪み処理などのCAD技術など、高度な技術力が要求されます。寸法測定受託サービスをご提供してきたPRONICSだからこそ、その「測る力」が活かされて高度なスキャニング技術を確立することができました。リバースエンジニアリング技術はPRONICS(日本)が保有する技術ですが、グループ内は密に連携を取っており、各拠点の金型製造案件では日本のリバースエンジニアリング技術が活かされた事例が多数あります。
お客様にとって利便性の一番良い拠点や当社担当者へご連絡をいただくだけで、設計・金型・成形・測定・検査・組立・梱包など、どのグループ拠点での製造案件も対応させていただきます。
外注に最大実力を発揮させるコツ
今まで海外調達をした経験をお持ちの方であれば、実力のあるローカル外注を探すことの難しさを実感されていると思います。相手の売り込み文句やPR内容のままに発注してしまい品質が全く話にならなかった、などはよく聞く話です。また、口コミで評判の良い外注や、知人の会社への納入実績のある外注を選定されることもあるでしょう。その場合ですら、聞いていた品質とは異なることが少なからずあります。そういったことはどうして起こるのでしょうか。
良い営業、イマイチな営業の差に「提案力」「具体性」があげられることは多いかと思います。「具体的にどういう提案ができるのか?」がなければ面談すらしてもらえないのは当たり前。具体性のない定期訪問、挨拶営業が効果の出るケースもありますが、多くの場合はお客様にとってのメリットが見えない面談にお客様の大切な時間を消費させることは罪です。逆説的に言えば、営業にとってもクロージングまでの可能性がない相手との面談は単なる時間の無駄。リード(見込み顧客)への育成・醸成が目的でもない限り、その対応は最低限の労力しか使うべきではないということになります。
そして冒頭の「聞いていた品質と異なることが、どうして起こるのか」。答えは1つ、ローカル外注にとって「最低限の労力しか使うべきではない」と認識されているからです。明確に「儲けさせてくれる」と外注に認識され、「ちゃんとしたものを納品しないと損だ」とのプレッシャーを感じさせなければなりません。一番やり易いのは、しっかり外注に儲けてもらえるだけの仕事を出すことがシンプルですが、そうそう利幅の大きな仕事ばかりがあるわけでもない場合、結局は外注とのコミュニケーションと交渉能力が求められることになります。「加工図面を渡したのに、全然違う納品物だ」と嘆いたところで、外注にとっては何のプレッシャーにもならないのです。PRONICSでも日本、中国、ベトナム、タイと様々な国で様々な外注と取引をしてきました。継続的に取引している外注も複数ありますが、PRONICS側の発注者は外注毎に固定しています。発注者はその外注が営業している国、地域への赴任経験があり、その国の商習慣に精通している者を選んでいます。その外注にとって一番交渉力を発揮できる担当者にFIXすることが、外注に最大実力を発揮させるコツと言えるからです。
日本での金型打ち合わせに対応
調達先にPRONICSグループをお選びいただいている日系企業のお客様に喜ばれるのが、ベトナムで製造する金型のお打ち合わせを日本側で対応させていただくサービスです。製品デザインをされているのがベトナム現地法人ではなく日本法人側であることも多い日系企業様向けに、PRONICS(日本)の設計者や技術者が日本側で設計打ち合わせ、金型打ち合わせに対応しています。また、サプライヤー登録のハードルが高い大手企業様や、日本円取引を希望されるお客様には、PRONICS(日本)を商社機能としてお使いいただくこともしばしばです。
日本側が商社機能を果たすことで、もう1点、利便性が高まるのが、原材料の調達です。ベトナムにはちゃんと信用のおける材料商社も多くあり、日本で調達している一般的なグレード材であれば現地調達は可能です。しかし一袋(25kg)からの納品を依頼すると単価が跳ね上がります。その単価の上がり方は日本の比ではありません。また小LOTでの注文自体がリジェクトされることもあります。MOQ(最小発注数量)が500kg、1000kgとなると、小サイズの製品生産や、金型製作時の試作材料としては量が多すぎ、製造コストが合わなくなります。PRONICSであれば日本で一袋を購買し、グループ拠点への輸出対応をしています。もちろん輸送費は掛かりますが、現地商社にリジェクトされたり、非流動在庫を持つことを考えると日本から必要量だけを輸出する方がコストメリットの良いケースも多くあります。ローカルサプライヤーの場合は指定材料が調達できずに、同等グレードが想定される別材料で対応されることも多々ありますので、要注意となります。
PRONICSグループは優れたネットワーク管理、外注管理ノウハウで、内製部品も外注部品もスピード感を持ってお客様にご満足いただけるものづくりサービスをご提供しています。